トリコンFMCで22手、初sub25!(TORIBO Contest 2023 前半期第20節)

2023年5月21日日曜日

FMC思考過程

t f B! P L

こんにちは。あむすと申します。

TORIBO Contest 2023 前半期 第20節で22手を出しました。kzyさんにトリコンでsub25したら思考過程を書くと言った翌日にsub25してしまい、慌ててブログを開設しました。記事を書くのは初めてなので読みにくい部分等があるかもしれません。何かあればTwitterまでご連絡ください。

はじめに

FMCをやったことがある方向けの解説になりますが、FMCをやったことがない方も、WRCCさんのFMC解説を読めば2,3日あればできるようになると思います。個人的には目隠し等を始めるよりもずっと簡単だと思っているので、やったことがない方は是非一度WRCCさんの記事をご覧ください。

解法はDR(Domino Reduction)という、現在世界的に主流となった解法です。ただWRCCさんの記事では解説されていないので、DRについて知らない方はRamiさんによる「Domino Reduction 入門編」をご覧ください。

Scramble:R' U' F L R' D2 L2 F2 D2 B2 L' B2 R' D2 U' L' U2 F' L' B L2 R F2 U R' U' F

解答:B2 R D2 L F2 B2 U2 B2 U2 L2 B2 U' L' U' L' R2 U2 L' F' D L D' (22moves)

(D L' D' F) // EO (4/4)
(L U2 R2 L U L U') // DR (7/11)
B2 [1] L B2 R [2] //HTR (4/15)
F2 B2 U2 B2 U2 L2 B2 U2 // 3E (8-1/22)
[1]= M, [2]= M' // finish (4-4/22)

思考過程

EO探索

私はまず反転エッジの場所を記録するために図を書いています。この方法はオリジナルで、以前TwitterにPBの時の解法のメモを上げた際に注目されてびっくりしました。見やすく記録できるのでおすすめです。デメリットは書くのに時間がかかることですが、立方体1個に2秒くらいしかかからないのでそこまで気にするほどでもないと思います。






今回はこんな感じですね。

左3つがnormal、右3つがinverseでそれぞれ左から(U面,F面)=(U,F),(U,R),(F,U)です。

記録し終わったらキューブを回さずに短そうなEOから探していきます。今回は3手以下は見つからなかったので4手を探すと4つありました。探す前はもっとあるだろうと思っていましたがエッジの位置関係が悪かったですね。5手はまだありますがとりあえず先へ進みます。

カッコ内はinverseです。

B L' R D, (D* L' D' F), (B L' R D), U L' U' R' B, L' B* R B D, (D) B L R D

B L' R D ルート

EOが終わった時点でR-L面RZP(DR-4e4c)になっており、これは良さそうだと思いました。
見つけたDRは以下の通りです。

1. R2 B2 L2 D2 L' B2 L' R2 F (13)
2. U2 R2 B2 R D2 L2 R F (12)
3. D2 U2 L' D2 L' R2 B R2 D2 F (13)
4. (B2 R' U2 R' B2 R' B) (11)

どれもコーナーが悪いです。3番目はまだましなので△印をつけました。4番目は(U2)で知っているコーナーケースになるのでこの後何もなければ12手DRと思って採用するかー、とか考えてました。

ここまでで20分くらい経っていたと思います。時間かけすぎですね。少し焦ってました。

(D L' D' F) ルート

こちらもEOが終わった時点でR-L面RZP、しかも2e3cです。これは短いDRがありそうだと思いました。

1. (D2 R L2 U' L U')(10)
2. (L U2 R2 L U L U') (11) ★
3. U2 R2 D2 R2 L2 U L' U' (12) 

1個目は10手ですが惜しくもbad corner。2個目でついにgood cornerを引きこれを採用DRにしました。ちなみに3個目もgood cornerで悪くないです。

ここまでで30分弱くらいです。

まだ2個しかEOを調べていませんが、このDRを超えるものを見つけられる気がしなく、時間もあまりないのでこのDRで行くことにしました。

スケルトン作り


採用DR
(D L' D' F) // EO (4/4)
(L U2 R2 L U L U') // DR (7/11)

まずCF手順でコーナーをそろえてQT(quarter turn: DR面の1/4回転の数)を数えます。

(B2 L B2 R' F2) // 4e2e3E

ということで2QT、そしてDR時点でHTR-6e4cなのでHTRを作りに行きます。


HTR1(不採用)


6e4cは実質2e4cと同じなので私はまず適当にスライスして探してからそのスライスを戻して見つけています。

1. (F2 B2 D2 B2 L' F2 R) (7/18)
2. (F2 B2 D2 B2 R' D2 L) (7/18)

最後のLRのスライスを変えただけで実質同じです。18手HTRは普通に良いですね。とりあえずsub30はいけそうで安心しました。
1番目のHTRから

U2 [1] B2 D2 B2 // 2e2e2E2E4x (4/22)

E層はスライスでなんとかするとして、2e2eのインサートを探します。

[1]=U2 R2 B2 U2 B2 R2 U2 B2 // 2E2E4x (8-3/27)

あとはスライスだけですが、このDRにしては長いですね。時間は35分くらいでまだ余裕があるので別のHTRを探しに行きます。


HTR2(採用)


normalにスイッチしてびっくり、もうほぼトリガーになっています。

(D L' D' F) // EO (4/4)
(L U2 R2 L U L U') // DR (7/11)
B2 L B2 R //HTR (4/15)

15手HTRができてしまいました。驚いて先ほどのようにLRのスライスを変えたバージョンを試すのを忘れています(笑)。

F2でブロックができるので、それを残しながらDR面であるRL面をそろえに行きます。HTR後から、

F2 B2 U2 B2 U2 L2 B2 U2 // 3E (8-1/22)

最後のU2がスイッチ前後でキャンセルしていい感じです。

あとは仕上げのslice inserionです。手数が増えませんようにとお祈りしながらやっていきます。

私はいつもHTR直後(最後のQTの地点)でrNISSして探しています。やり方はRodney KinneyさんのYoutubeにあります。

(D L' D' F) // EO (4/4)
(L U2 R2 L U L U') // DR (7/11)
B2 [1] L B2 R [2] //HTR (4/11)
F2 B2 U2 B2 U2 L2 B2 U2 // 3E (8-1/22)
[1]= M, [2]= M' // finish (4-4/22)

1手も増やさずに完成です!これはさっき忘れていたLRのスライスを変えたバージョンのHTRになっています。解答をそっちにして直接finishしたように書いてもよかったのですが、一応スライスを入れたほうで書きました。時間は10分ほど余りましたが、特にその後は何もなく終了です。

総括

実際のメモも載せておきます。



今回はトリコン初のsub25になりました。sub25どころか22手なんてほとんど出せないので嬉しいです。頻繁にsub25を出せるようになるにはまだ遠いと感じてます。やっぱり短いDRの探索速度ですね。長いDRに時間を使わないことが大事だとはわかっていますが、なかなか難しいです。

またsub25したら記事にしようかなと思います。あとはもう少し私自身のFMCが上手くなったら、私がDRを勉強しているときに分かりにくかったことや日本語のサイトでは解説されていないことを解説できたらいいなと思っています。

ここまで読んでいただきありがとうございました。

QooQ